こんにちは、たま企画室です。石材店様から犬島石(いぬじまいし)にて五輪塔の制作依頼をいただきましたので、今日は、犬島石について少しお話しをさせていただこうと思います。
犬島石は岡山県の瀬戸内海に浮かぶ島の一つ犬島から産出される花崗岩の一種です。 私ごとですが、いろいろな石の中でも、この犬島石が一番のお気に入りで、愛してやまない存在です。好きすぎて採掘元の中村石材工業(株)様の許可をいただきパンフレットまで作ってしまいました。
犬島石は、古くから採石されており、安土桃山時代から築城の石垣に使用されていたといわれています。元和六年(1620年)には大阪城改修のため犬島から海上を経て輸送し、苦難の末に据えられたことが横河次太夫重陳(よこがわじだゆうしげのぶ)公(姫路城の船大将)の墓所にある石碑に刻まれています。また、遠く各地に運ばれ、承応三年(1654年)には、宮城県仙台市の仙台東照宮の鳥居にも使用されています。(※1)
石自体の説明を簡単にすると、キズ(割れ目や亀裂)が少なく、大きな材料を採りやすい上に、硬度が高く埋蔵量は現在も豊富です。色は『白系』と『サビ(ピンク)系』の2系統があり、用途と嗜好に応じて選ぶことができます。また、仕上げは磨きなどいろいろな仕上げがありますが、個人的な意見として、叩き仕上げが最も犬島石の質感に合っていると思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。現在制作中の五輪塔も近々ブログでご紹介したいと思います。質問やご意見がございましたら、お気軽にコメントやお問い合わせをいただければ幸いです。今後とも、たま企画室をどうぞよろしくお願いいたします。
中村石材工業(株)HP https://nakaseki.com/
参考サイト(※1) 犬島の石 嫁ぎ先発見の旅 犬島ものがたり https://www.city.okayama.jp/museum/inujima-story/index.htm