こんにちは、たま企画室です。今日は、石材店様よりご注文いただいていた地上納骨型墓石の展示品が仮組みされたということで、お写真をいただきました。そのことについて少しお話しさせていただこうと思います。
作り手の目線でお話しさせていただくと、墓地でよく見かける2段、3段に重ねた和墓とは違い、地上納骨型墓石は部材数が多く、さらに寸法を精密に合わせる必要があるため、制作が大変です。職人さんは細心の注意を払って加工を進めております。
さて、地上納骨型とはどのようなものかといいますと、納骨室が地上に設けられているタイプの墓石です。通常の墓石では地中に納骨室が作られることが多いですが、このタイプの墓石では、地上部分に納骨室が配置されます。特徴としては、地上に納骨室があるため、比較的簡単に納骨が行えます。また、地中の納骨室と違って、湿気や結露、外部からの侵入による水が溜まりにくくなります。
「お骨を土に還す」「自然に戻る」という日本人の伝統的な思想とは異なる考え方の構造です。しかし、現代のニーズや生活スタイルに合わせて、お墓の形態や納骨の方法が多様化していることは確かです。そういう意味では、地上納骨型墓石は現代版墓石の一例と言えるでしょう。
現代は葬送文化の多様化により、さまざまな形態のお墓が登場しています。これからお墓の建立をお考えの方は、ご家族やご親族とよく相談されて、故人やご先祖様を思い浮かべながら、自分たちにふさわしい形を選ぶのが一番良いと思います。ただ、ここで大事なことは、「お墓の本質」を失ってしまったら、それはお墓ではなくなってしまうということです。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。質問やご意見がございましたら、お気軽にコメントやお問い合わせをいただければ幸いです。今後とも、たま企画室をどうぞよろしくお願いいたします。